グランドピアノC3L 引き取り修理
こんばんは!野川の丘ピアノです。
先日はヤマハのグランドピアノC3Lの修理・調整のご依頼で、工房修理→納品・調整までしてきました。
調律ブランクがあったために先に調律のみ作業したのですが、状態をご説明して修理までさせて頂くことになりました。調律だけでもお客さんには大変喜んで頂きましたが、かなりピアノを弾けるお方のようでしたので、更に良い音にして差し上げたいと思い、ご提案しました。
C3Lということで製造番号からすると、ヤマハの中ではまだ比較的新しいモデルとなりますが、経年による錆や整音(音色の調整)が必要な状態でしたので、工房にアクションと鍵盤をお預かりしました。
鍵盤を外して鍵盤調整と真鍮のキーピン磨きをします。真鍮のピンは5年経てば結構錆が出て鍵盤の上下の動きが悪くなってきます。
こちらバランスピンとフロントピンですが、少し黒っぽく錆が出てきているのがわかると思います。
また、鍵盤下は埃も溜まるので、この機会にしっかり清掃もします。磨くのはなかなか大変ですが、丁寧に磨き上げると新品のようにツヤが出て、ツルツルになって鍵盤の動きが良くなります。
↓は作業後になります。
研磨剤でしっかり磨いたあと、ベンジンで汚れを拭き取ります。これをしておくことで汚れが除去できてサビにくくなります。
磨き終わったら鍵盤調整をしますが、バランスピンのホール(穴)の中もベンジンとブラシで汚れを落としてあげる必要があります。
手間は掛かりますが、汚れを落としたら鍵盤を収めてキーブッシングクロスの調整や鍵盤を少し持ち上げたときにスッと落ちるように鍵盤調整をします。タッチに関わる大変重要な作業です。
鍵盤調整が終わったら、キャプスタンボタンも研磨しておきます。アクションとの接点となるため、こちらもスムースに動くことがりそうです。
アクション関係はセンターピンなど問題ないか確認しておきます。
そして整音作業。ハンマーのファイリングをして古いフェルトを削って形を整えます。
卵型になるように削りますが、手作業でやると結構難しいです。音色に関わる重要な作業です。仕上げに針を数回刺して、音の伸びを良くしてあげます。
シャンクローラーにはテフロンパウダーを塗布しておきます。
接点の動きが良くなり、タッチや音色も良い方向に変わります。
納品後はハンマーの弦合わせなど微調整を行い、修理後はお客さんに大変喜んで頂きました。
無事、ヤマハのグランドらしい煌びやかな音になりました!
今までの何人かの調律師に依頼されたそうですが、あまり好みの音にならなかったそうで、
今回私の作業後の音をとても気に入って下さり、一安心です。
今後とも、よろしくお願いいたします!
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