ヤマハのピアノでよくある修理
こんばんは!野川の丘ピアノです。
今日はヤマハのピアノでよくある部品交換について書きます。
アップライトピアノは家庭向けにコンパクトにするため、グランドピアノを縦にしたような形をしています。
グランドピアノでは鍵盤を押したあと、そのまま上にハンマーを上げて弦を打つ構造ですが、アップライトでは縦型のため重力に逆らって弦を打って音を出していることになります。
そのため、なるべく素早くハンマーを打てるようにスプリングを使用して工夫をしているのですが、(それでもグランドの方が連打性は優れています。)
フレンジコードという紐でできた部品が切れることでスプリングが使えなくなってしまいます。
大体30年以上経っているヤマハのアップライトであれば、経年劣化や摩耗により切れていることが多いです。
写真では紐が茶色に変色しているのが分かりますね。
スプリングが使えなくなり、飛び出ているのが見えるかと思います。
この状態になってしまうとトリルなどの連打やピアニッシモでの演奏がやりづらくなります。
また、スプリングも飛び出てしまうことで、他の部品に干渉して曲がってしまいます。
こうなると早めの修理をお勧めしています。
ただ、そのまま引き続けてこのタッチに慣れてしまっている人もいるようですが…
この修理を行うことでタッチが良くなるだけでなく、
全体の整調や整音も一緒に作業するので音もよくなります。これは調律師によってやり方は変わると思いますが、部品を変えただけでは良い状態にはなりませんので、細かいところまで微調整が必要なのです。
こちらが修理後です。白い紐に変わったことがわかるかと思います。
なにしろ、部品を変えたあと、ハンマー弦合わせ、整音、整調までの作業をすることが大切です!
せっかく修理のご依頼を貰ったのに音が良くならないと意味ないしね。。
全てはお客さんのためにです。
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