ROLEX(ロレックス)のメンテナンスへ!

こんばんは!野川の丘ピアノです。

開業まであと1か月くらいになりました。忙しい日々が続いています…

調律をかなりお待たせしてしまっているお客さんもいて、ほんとすいません🙇‍♂️

順番にご連絡しますのでもう少しお待ちください。必ずご案内します。

さて、先日メンテナンスしたピアノですが、最近は見る機会も減ってしまったロレックスピアノでした。

王冠のエンブレムが印象的です。

早速ピアノ状態を見てみたのですが、音を聞いた瞬間「ギクッ」となりました。

全体の2割くらい、ユニゾンが半音以上狂っていたのです。明らかに狂い方おかしい音がある場合は要注意です。

これは調律師がピンズル、ルーズピンと呼ぶピアノにとってかなり最悪な状態です。

チューニングするピンを回して調律しようとしても、弦の張力に耐えきれずズルッとピンが緩んで元に戻ってしまい、そのままでは調律が不可能となります。

1本2本ならまだ何とかなりますが、中音域〜高音域までの複数に及ぶと厄介です。

おそらく、楽器店などに勤めている半数以上の調律師は調律不可能ということを持ち主に伝えてお断りするでしょう。

実際私も今回については良い仕事ができないと思い、一度お断りさせて頂きました。しかし、奥様のこのピアノを使いたいという強い気持ちが伝わり、なんとかしてあげたいと思い、状態についてはご理解頂いた上で作業しました。

お断りした理由の一つに、既に応急処置としてタイトナーという液体が使われた形跡があったからです。(赤丸の部分)油を指すのと一緒で一時的に治るかもしれませんが、その場しのぎの方法です。

これによってピンの状態が悪くなってしまい、調律しにくくなるだけでなく断線の原因にもなるので私は使いません。ちょっと手間でも昔からの方法で直します。

ただ今回はピンズルの本数が多かったために、全体的にピンを少し奥に打ち込んで対応しました。これでもだいぶチューニングピンのトルクが戻り、調律できるようになります。

無事に調律が終わり、ダンパーペダルの雑音を直したりマフラーペダルの調整をしたり、お客さんが気になっている部分は全て解消できました。

あとはお部屋の湿度管理をしてもらって、数ヶ月後に再調律をして様子を見て大丈夫そうであれば一安心といったところでしょうか…

最近の新築の過乾燥だけは怖いですね💦

ひとまずお客さんの笑顔が見れたので良かったです!また次回もよろしくお願い致します!

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